top of page

高校入試制度は公立・私立ともに、都道府県ごとに制度や実情が大きく異なっています

​このページでは、愛知県の特に西三河地方の生徒に必要な入試の仕組みについて説明します。

愛知県公立高校入試の仕組み

愛知県の公立高校入試の仕組みについては、愛知県のHPにて正式に公表されています。

愛知県公式HP教育委員会高等学校教育課

​こちらが正確な情報になりますが、分かりづらいところもありますので、以下要点を説明します。

複合選抜

愛知県の公立高校入試は全国でまだ複合選抜を実施している唯一の都道府県になります。

複合選抜は一般入試で2校の公立高校を受験できる制度で、単独選抜と比べ受験競争が激しくなる特徴があります。

愛知県内の公立高校は、「Aグループ」「Bグループ」に振り分けられており、各グループから1校を選んで受験することができます。ただし、普通科高校は居住学区によって「三河郡」「尾張1郡」「尾張2郡」に分けられており、郡をまたいで受験することはできません。専門学科の高校は、居住学区に関わらず受験することができます。

愛知県公立高校 推薦選抜&特別選抜

① 推薦選抜では、調査書・面接の結果からの合格者を決定

  します。

※ 推薦枠は
  普通科は定員の10-15%まで
  專門科は定員の30-45%まで
 (専門科は推薦枠が有利!
② 特色選抜では学校や学科の特色を活かした入試を行いま

  す。「面接試験」と「作文or基礎学力検査orプレゼンテー

  ションor実技検査」を行い,調査書や入学志願書をもとに

  合否を決めます。

  定員は学校ごとに何人までと具体的に枠を設定しますが,

​  定員の20%までの制限があります。

愛知県公立高校 一般入試合否決定の手順

①  受験校の選ぶ(複合選抜/群グループ制)
 1.居住区によって出願する群(学区)を選ぶ
 2.AB各グループから第一志望・第二志望校を選ぶ
②  学力検査を受ける 
 各22点×5教科=110点(学校により,面接試験を実施)
③ 合否を判定する
 内申点と学力検査の合計点を中心に、調査書・面接等を

 総合的に加味して上位のものから合格とする
 ただし、合計点の出し方は学校により5通り

Ⅴ 学力超重視型    内申点90点    +学力検査110点×2
Ⅲ 学力重視型    内申点90点    +学力検査110点×1.5
Ⅰ 均等型    内申点90点    +学力検査110点
Ⅱ 内申重視型    内申点90点×1.5    +学力検査110点
Ⅳ 内申超重視型    内申点90点×2    +学力検査110点

 

西三河の特色入試実施校(2023入試)(抜粋)

刈谷高校 普通科 10人
     プレゼンテーション
碧南高校 普通科 10人
     プレゼンテーション
碧南高校 総合ビジネス科 5人
     基礎学力検査
安城南高校 普通科 8人
      プレゼンテーション
安城高校 生活文化科 16人
     プレゼンテーション
碧南工科高校 機械・電子工学科 32人
       基礎学力検査
碧南工科高校 建築デザイン・環境化学科 16人
       基礎学力検査
吉良高校 普通科 32人
     作文
吉良高校 生活文化科 16人
     作文
一色高校 普通科 5人
     基礎学力検査
一色高校 生活デザイン科 5人
     基礎学力検査
高浜高校 福祉科 8人
     プレゼンテーション
大府高校 生活文化科 16人
     プレゼンテーション
桃陵高校 ヒューマンケア科  4人
     作文

一般入試合格点の出し方(2023年の配点)

(※印は面接実施校)

Ⅴ型(筆記試験超重視・筆記試験2倍配点)

普通科

刈谷・刈谷北・西尾・豊田北・豊田南・岡崎・岡崎北

専門科(大学進学重視の普通科よりの専門科)

刈谷北(国際探究)・岡崎北(理数)

 

Ⅲ型(筆記試験超重視・筆記試験1.5倍配点)

普通科

安城・安城東・西尾東・知立東Ⅲ・大府・岡崎西・碧南

職業専門科

鶴城丘(総合)※

 

Ⅰ型(通常均等配点)

普通科

安城南・一色※・吉良・知立Ⅰ・大府東・岡崎東・幸田※・蒲郡東

職業専門科

安城(生活文化)・大府(生活文化)・桃陵(衛生看護/ヒューマンケア)・碧南(総合ビジネス)・碧南工科(工業)・蒲郡(総合)※

 

Ⅱ型(内申点重視・内申点1.5倍配点)

普通科

高浜・岩津※

職業専門科

刈谷工科(工業)・安城農林(農業)※・吉良(生活文化)・高浜(福祉)・岩津(家庭)※

 

Ⅳ型(内申点重視・内申点2倍配点)

職業専門科

一色(生活文化)※・岡崎工業(工業)・三谷水産(水産)※

分析

2回の入試制度改革(2017入試・2023入試)を経て、愛知県の入試制度が大きく変わりました。

特色入試の導入や、配点の多様化により、志望する学校によって受験対策の力の入れどころが多様化しました。具体的には難関の進学校は、内申点よりも筆記試験の得点が重要になり実力重視の対策が必要になります。職業専門科高校では内申点などを中心とした対策がより重要になります。

全体的には、筆記試験の配点を高くした学校が多くなっていますので、ほとんどの生徒は筆記試験対策にウエイトを置いて対策する必要になります。従来の試験と比べ、逆転合格逆転不合格が多く出る仕組みなっています。

2017年度入試制度改革
2017年に愛知県公立校入試制度に若干の変更がありました。改革実施前は、複合選抜の取りやめを含め議論がされましたが、最終的に小さな変更に留まりました。変更点は大きなところで、以下の4点です。

1.入試問題の出題傾向の変更

  「思考力・判断力・表現力」を問う出題を重視 ➡ 問題が難化、平均点が下がりました

2.配点と試験時間の変更

  旧 20点満点×5教科 / 試験時間 国数社理×各40分・英語35分+リスニング10分

  新 22点満点×5教科 / 試験時間 国数社理×各45分・英語40分+リスニング10分

3.三河1郡・2郡を三河郡に統合のほか、郡グループの若干の修正

(4.推薦入試を別日で実施していたものを、「推薦枠」として一般入試に統合。※2023年に元に戻す)

入試制度改革の結果、総合的に見て内申点よりも筆記試験の重要性が相対的に向上しました

2023年度入試制度改革
2017年に比べ、慌ただしい制度の変更になりました。

1.試験日程を全体的に早くする(1週間~3週間)

2.学力検査の回数が2回から1回に

  第一志望の学校で受験をします。1回の試験で、AグループBグループの2校を判定します。

​  採点基準を統一するため,解答用紙をマークシート方式を導入します。

3.一般選抜の合否判定の配点を3段階から5段階に変更 ➡ 筆記試験重視の学校が増える

4.一般選抜での面接試験の実施は高校ごとの任意に変更

5.推薦選抜に加え特色選抜や,いくつかの特別な選抜方式を新たに設置

​6.推薦枠を推薦選抜として分離し、一般入試よりも先に実施する日程に戻す

愛知県私立高校入試の仕組み

私立高校の合否判定基準については、原則的に各高校の判断によるところになりますので、学校によって異なり、また、年度によって多少の変更もあるようです。この合否判定基準は、ほとんどの高校で公表されておりませんが、中学校の先生には内々に近隣私立高校の合格基準は通知され、適切に受験校を選ぶことができるようになっています。

単願(≒推薦入試)

一次志望として受験します。1月末日ごろに受験します。

通常、面接や筆記試験を実施しますが、学校によっては出願時の内申点で合否が事前に内定している場合もあります。

併願(≒一般入試)

公立高校や他の私立高校などの滑り止めなどで受験します。

一部の難関校は、一般入試しか実施していません。学校によっては出願時の内申点で合否が事前に内定している場合もあります。

合否判定基準の例1(愛知県私立高校/難関校)
1.推薦入試 実施せず

2.一般入試

  5教科の筆記試験の合計点(500点)で合否を判定

合否判定基準の例2(愛知県私立高校/やや難関校)

1.推薦入試

  9教科内申34・5教科内申20以上で合格

  ただし、各中学校で3名までを原則とする

2.一般入試

​  英数国(各100点)理社(各50点)の筆記試験で判定

合否判定基準の例3(愛知県私立高校/一般的校)

1.推薦入試

  9教科内申24・5教科内申13以上で合格

  ただし、内申点が1の教科があると不合格

  ただし、欠席が10日以上の生徒は事前相談必要

  ただし、事前相談で9科内申23でも合格の可能性あり

2.一般入試

  9教科内申26・5教科内申15以上で合格

  ただし、内申点が1の教科があると不合格

  ただし、欠席が10日以上の生徒は事前相談必要

  ただし、事前相談で9科内申25・5科内申14でも

​  合格の可能性あり

分析
若干複雑であるが、愛知県公立高校の合否判定方法と一般的な内申点+筆記試験の合計点による合否判定との折衷案のような合否判定方式である。

​対策は愛知県公立高校の対策とほぼ同様であるが、理科社会などは愛知県の公立高校よりも深い知識が必要になるなど、異なる対策が必要な場合もある。

高等専門学校(豊田高専)入試の仕組み

高等専門学校は5年間の就学を通じて、中堅技術者としての必要な技能を学び身につける学校で、卒業後は約半数が豊橋技科大学など工学系大学に3年次編入や同校の専門科課程に進学し、残り半数は技術者として就職します。

高等専門学校の入試は平成29年度より、全国共通問題に変更されました。思考力を問う良問が出題されます。

豊田高専

本科5年間(各科1クラス40名/200名募集)
 機械工学科
 電気・電子システム工学科
 情報工学科
 環境都市工学科

 建築科

 

推薦選抜(推薦入試)(1月下旬)

調査書・推薦書・面接から合否を判定します。

(各科10名程度が合格になります。)

学力選抜(一般入試)(2月中旬)

筆記試験と内申点を用いての3段階判定
筆記試験5科500点(100点×5科)
内申点110点(2年+3年・数理2倍)
①  筆記試験成績上位4名内申不問合格
②  筆記5科と内申9科がともに(受験者300~ 

   400名のうち)120位以内の者で、筆記500点

   +内申440点で順位付けをして学科の定員内の

   者は合格
③  残りのもののうち、筆記500点+内申330点
   で学科の定員内の者は合格

​(各科30名程度が合格になります。)

kosen.png
bottom of page